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Rue de Vin(信州紀行 前編)

秋真っ盛りの信州。

霧の霧ヶ峰から美ヶ原へ。

午後の中途半端な時間に仕事(?)を終えた私は、お客様に教えていただいた”BIKER’S CAFFE Bird” を目指しました。

駐車スペースにも、オートバイがずらり。

さっそく中に入ってひと休みです。

居合わせたライダーたちも、みなさん良い雰囲気。

ひとことふたことの会話とアイコンタクトによる気配りだけで通じ合えたような感覚でした。

U様、素敵な空間を教えていただき、ありがとうございました。

東信方面に行ったら、また立ち寄らせていただきます!

まったりと美味しいコーヒーを楽しんだら、もう「今夜は帰りたくないの…」な気分。

そのまま佐久に向かい投宿しました。

ここは、かなり前から一度泊まってみたかった宿です。

薄暗い中、黒光りする廊下に歴史を感じます。

名物「鯉の甘露煮」も絶品でした。


翌日の朝、私は湯の丸高原経由で嬬恋を目指しました。

しばらく走ると、二股の分岐にさしかかり…。

右か? 左か?

※画像はイメージ(映画「DOWN BY LAW」より)

もちろんナビなんて付いていないし止まって確認なんてしません。

とっさの判断は、左。

自分の感覚を信じて走り出しますが、数百メートル進んだところで何とも言えない違和感が…。

「右だったな」

しかし引き返したりなんてしません。

別の道を使って、なんとなく「右」だった方向を目指します。

しかし幹線道路を離れた私の先に延びる道は、だんだん細くなっていきます。

それに伴って私の心も細くなっていきます。

この心細さ、とっても気持ちいいのです。

「どこにつながるのだろうか?」

「そもそもどこかにつながるのだろうか?」

たとえ行き止まりだったとしても、何の問題もありません。

だって、今走っているこの道、里山に囲まれて、とっても気持ちいい!

もはや私の心は確信しています。

「道を間違えたのではなく、何か見えない力に導かれているのだ」と。

やがて、その確信は現実になりました。

右前方にフランス語のサインボード。

”Rue de Vin”

ワインの…道…かな?

そしてその下に停まっている少し古くて小さなフランス車。

Renault Twingoですね。

路肩にスラクストンを停めて見まわしてみると…。山裾のスロープに沿って広大な葡萄畑が!

カフェを併設したワイナリーのようです。

 

平日の朝早いこんな時間にオープンしているはずがないと思いながらもコソコソとのぞいてみると、突然の来客に驚いた様子ながらも「どうぞ~」とのこと。

2日続けて美味しいコーヒーに巡り合えました。

スタッフの方々とお話をして、このワイナリーのコンセプトや夢などを教えてもらいました。

このカフェはレストランも兼ねていて、歩いて数分の位置にゲストハウスもあるとのこと。

それなら、車やバイクで来ても帰路の心配なくゆっくりとワインやディナーを楽しめますね。

そんな会話を楽しんでいると、黒猫を抱えた穏やかながらもダンディな雰囲気の男性が歩み寄ってきました。

「うちのオーナーです」とスタッフさん。

わざわざ連絡して呼んでくれたのかな?

私の愛車の傍らで話していたので、やがてオートバイの話題となりました。

オーナーさん自身もライダーで、以前はボンネビルにもお乗りになっていたとか。

とっても素敵な出会いでした。

「みなさまも、もしよろしければ行ってみてくださいね」とリンクを貼りたいところですが、ナイショにしておきたいので止めておきます。

 

ふと道に迷い

迷ったことで導かれるようにたどり着いたワイナリー

そこでの一期一会

 

私にとってオートバイの醍醐味とは、まさにこの感覚のことです。

え?

もちろんワインも購入させてもらいましたよ。

「1年くらい寝かせておいた方がきっと美味しいです」とのこと。

未来の楽しみがひとつ増えました。

会計の時、レジに置いてあった美術展のフライヤーも併せてゲット。

「また、必ず来ます」

「約束ですよ、お待ちしてます」

オーナーさん・スタッフさん・そして黒猫に見送られて出発です。

スラクストンのメーターによると、まだ午前10時。

もう少し旅は続きますが、このまま書いていくと長くなりそうなので今日はここまでです。

 

 

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